米インフレ加速、財価格の低下基調止まる－サービス価格なお高水準
by Bloomberg
米インフレ率は2023年末に加速した。サービス価格がなお高水準で推移したほか、財価格の低下基調にブレーキがかかった。
米労働統計局（ＢＬＳ）の統計によると、 昨年12月の米消費者物価指数（ＣＰＩ）総合指数は前年同月比3.4％上昇と、３カ月ぶりの大きな伸びを示した。前月比でも予想以上に上振れした。住居費が引き続き上昇し、自動車関連費用が増えたほか、エネルギー価格は９月以来初めて上昇した。
米金融当局がインフレ抑制で険しい道のりに直面していることがこの統計で示された。衣料品や自動車など財価格の上昇が続けば、インフレ率は今後数カ月にわたって高止まりする恐れがある。主にサプライチェーンの状況改善に伴う最近の下降傾向の持続性を疑問視する声が、政策当局者や米金融業界のエコノミストから出始めている。
食品とエネルギーを除いたコア財価格で主なサプライズは、年末の販促活動にもかかわらず中古車と衣料品価格が上昇したことだ。サービス価格も鈍化の兆しが見られず、特に住居費と自動車保険でその傾向が顕著だった。自動車保険の上昇率は前年同月比ベースで1976年以来の大きさとなった。
ＢＭＯキャピタル・マーケッツの米国担当チーフエコノミスト、スコット・アンダーソン氏はリポートで、「米金融当局は現段階で、財やエネルギー価格においてデフレやディスインフレが後退しつつあることに懸念を強めているはずだ。また住居や大半のサービス分野でインフレがまだ大きく減速していない」とした上で、「持続可能な２％のインフレ率を目指す米当局の行程がなお完了していないことが示唆された」と指摘した。
統計発表を受け、Ｓ＆Ｐ500種株価指数は下落し、米国債は不安定な動きを示した。米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）次回会合は今月末に予定されている。
米ＣＰＩは伸び加速、予想上回る上昇－早期利下げ期待が後退
昨年12月の米消費者物価指数（ＣＰＩ）統計で、総合指数は前月に比べて伸びが加速した。米金融当局が近く利下げを開始するという市場の見方が後退した。
昨年12月の米消費者物価指数（ＣＰＩ）統計で、総合指数は前年同月比3.4％上昇と、３カ月ぶりの大きな伸びとなった。市場予想は3.2％上昇だった。食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月比3.9％上昇。11月は4.0％上昇だった。
この記事の考察
今回のCPIは市場予想からちょっとかけ離れたものとなった。これで3月の利下げはなくなった。
FRBがこれほど高金利を維持しているのに物価はまだ上昇している。
そして、嫌なニュースもある。
米英、イエメンのフーシ派軍事拠点を空爆－中東で緊張拡大の恐れ
米英軍などは11日、イエメンの親イラン武装組織フーシ派の軍事拠点に対し、空爆を実施した。紅海で繰り返される商船への攻撃に対応した今回の軍事介入により、フーシ派との衝突がさらにエスカレートする。
バイデン米大統領は「これらの標的への攻撃は、米国とそのパートナーが、われわれの軍関係者への攻撃や、世界有数の重要な商業航路で航行の自由を敵対勢力が脅かすことを許さないという明確なメッセージだ」と声明を発表した。
大統領によれば、米英のほか、オーストラリアとバーレーン、カナダ、オランダも作戦の支援に加わった。
米国防総省当局者が匿名を条件に明らかにしたところでは、米軍などはイエメンのフーシ派支配地域で、レーダー施設やミサイル発射装置、貯蔵施設など十数カ所の標的を攻撃した。
米海軍の空母「ドワイト・D・アイゼンハワー」の艦載機と、水上艦および潜水艦から発射された巡航ミサイル「トマホーク」による攻撃が実行されたという。イエメンの首都サヌアと港湾都市のフダイダでは激しい爆発が報告された。
ここで第３の紛争が長引くことになりそうだ。イランのバックにはロシアがいるようだ。いよいよ、米英VSイラン、ロシア、中国の構図が大きくなる。
インフレ再燃どころか世界恐慌になりそうだ。
ロシアのウクライナ侵攻は第三次世界大戦の始まりだったのかもしれない。
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