2023 11月27日 経済NEWS

投資

米国債の劇的回復、本格的上昇の序曲か-インフレや雇用が裏付け

by Bloomberg

  • ルームバーグ米国債指数、幾つか反転あったが年初とほぼ同じ水準
  • 大量借り入れで利回り曲線もスティープ化とゴールドマンのシャー氏

米国債市場は2023年のかなりの期間で低迷したが、ようやく持ち直してきた。今や多くの米国債ウオッチャーが、本格的な復活に道が開かれたと見ている。

  ブルームバーグ米国債指数は今月、年初来リターンがプラスに転じた。インフレ鈍化や雇用の伸び減速の兆しを受け、米国債相場は上昇し、指標利回りはこの10年強で最も高かった水準から急低下した。その間には、祝日を含んだ先週の終盤など幾つかの反転もあったが、指数はなお年初とほぼ同じ水準にあり、全体の傾向としては前向きだ。

ウォール街の大半のストラテジストは、こうした利回り低下傾向が持続し、2024年の本格的な相場上昇の下地ができると予測している。大幅な財政赤字の資金手当てに米国債の大量発行が必要になることを踏まえると、期間長めの金利低下はより緩やかに進む見通しだ。

  こうした米国債市場の多くの専門家は23年については債券にとって大きな年になると予想していたが、今のところ実現していない。だが、今回はそうした主張を裏付ける要因が幾つかある。

  インフレが引き続き鈍化し、米労働市場は徐々に落ち着く方向にある。かつて容赦なく弱気で、この1年に利回り上昇を見込んだ取引が大成功を収めた商品投資顧問業者(CTA)は、弱気な投資からゆっくりと手を引きつつある。

ここ数十年で最も積極的な米利上げサイクルが終了したとの投資家の見方が強まっていることが背景にある。24年上期(1-6月)にも米当局が利下げに転じると予想する向きもある。

  ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント(GSAM)の公共投資最高投資責任者(CIO)を務めるアシシュ・シャー氏は、「米金融当局が迅速に方向転換するとは思わない」が、「進行方向」になるだろうと指摘。来年は「債券の年になり、パフォーマンスは好調だろう。大量の借り入れが行われることになり、利回り曲線はスティープ化するだろう」との分析を示した。

この記事の考察

今回の利上げ、違う視点から考えてみます。

先ず、大幅な財政赤字の資金手当てにアメリカの国債を買って貰うにはどうすればいいのか。

それは米国債利回りを上げること。

そう考えるとコロナショック→FRBの量的緩和のやりすぎ→コロナバブル→これまでにない急速な利上げのピッチ。

この謎が解けてきます。FRBはあえて量的緩和をやりすぎたかのようにやり、わざと高インフレを引き起こし、次は急速な利上げを行った。この結果、米国債の2年債利回りは5%近くになり魅了的なものとなった。

もしかしたら、コロナショック→コロナバブルも最初からのシナリオだったのかもしれない。

Great Reset

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