2023 9月19日 経済NEWS

投資

米FRB「宿敵」原油高に直面-成長圧迫、インフレ加速の両面で脅威

by Bloomberg

米経済のソフトランディング(軟着陸)の偉業達成を目指す金融当局は、原油相場上昇という勝手知ったる「宿敵」に直面している。

エネルギーコストの上昇はインフレ率を押し上げて消費者の購買力を奪い、1970年代半ばと80年代前半、90年代の米リセッション(景気後退)につながった。

サウジアラビアの減産延長やロシアの輸出削減維持を受け、原油相場は6月以降約30%上昇し、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は1バレル=91ドルを上回った。

  原油相場は2022年の高値を引き続き大きく下回っているものの、米金融当局が景気下降を引き起こすことなくインフレ率を2%の当局目標に押し下げようとする現状にあって、最近の原油高傾向はリスクを突き付ける。

パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局は19、20両日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で金利据え置きを決めると広く予想されている。

多くは原油高がどこまで進むかに左右される。バンク・オブ・アメリカ(BofA)の商品調査責任者、フランシスコ・ブランチ氏は12日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、原油相場がバレル当たり100ドルを突破すれば、需要に強く響く可能性を懸念してサウジはさらなる相場押し上げに慎重になるだろうと語った。

この記事の考察

インフレ退治はそう簡単ではないです。特に、賃金や家賃は一旦上がると、次は下げる方向にはなかなかいきません。
↓下はアメリカのインフレ率の推移です。

1970年代の後半から始まったインフレは2回目の波の方が高かったのです。FEDはこの過ちを2度と繰り返さないようにしているはずです。
つまり、そう簡単には金利を下げるわけにはいきません。

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