中東戦争の回避、外交努力の焦点に-イランとイスラエル直接対決受け
by Bloomberg
イランが多数のミサイルと無人機でイスラエルを攻撃し、中東地域での本格的な戦争勃発につながると世界が長年恐れていた両国の直接対決が現実のものとなった。
だが未曽有の攻撃の舞台裏で、双方が成功を宣言することを可能にする外交的シグナルも発信された。
イランは何日も前から攻撃を予告しており、イスラエル軍によれば、ミサイルや無人機の99%が撃墜され、国民に死者は出なかった。イラン側は主張を通したと認識を示し、戦争拡大につながる動きの自制に努めた。イスラエルを支援する欧米の勢力も14日、さらなるエスカレートの回避を求めた。
昨年10月7日にイスラム組織ハマスがイスラエルを奇襲攻撃して以降、暴力は他の中東諸国にも波及したが、イスラエルと敵対勢力は瀬戸際で何とか踏みとどまった。
イスラエル、イランとの対立で新局面-代理勢力だけでなく直接対峙も
協議の事情に詳しい複数の関係者によれば、最近の米国主導の外交努力は、パレスチナ自治区ガザの危機緩和に重点が置かれていた。しかし、イスラエルの反応の確実な抑制を目指す方向に今や変化した。
複数の米当局者が匿名を条件に語ったところでは、破壊的な攻撃が今回意図されたが、米国はイスラエルに報復を控えるよう強く求めている。
だが関係者の1人によると、そうしたロジックが通用しない恐れもある。イランによる攻撃の撃退に成功したことで、イスラエルのネタニヤフ首相の立場は強固になったといえそうだが、不確実要素の一つは首相への政権内強硬派からの圧力だ。
英国王立国際問題研究所(チャタムハウス)の中東・北アフリカ・プログラム担当ディレクター、サナム・バキル氏は、イランの攻撃は被害を抑えるために「かなり調整された」ものだったとしながらも、「中東地域をより広く巻き込む戦争にかつてなく近づいている」と分析した。
複数の米当局者によれば、イスラエルは14日、イランとの対立が著しくエスカレートすることは求めていないと米国に明確に伝えた。イスラエルは自国の防衛に関心が向いていると当局者の1人は語った。
ホワイトハウスの元高官で、現在はワシントン近東政策研究所のマネジングディレクターを務めるマイケル・シン氏は「これが本格的な戦争に発展することは、どちらも望んでいない。それは誤算が起こり得ないことを意味するだろうか。絶対に違う」と指摘した。
この記事の考察
アメリカはイスラエルに報復しないように求めているが言うことを聞くのだろうか?
これはもはや中東戦争ではないのか?
イラン、イスラエル両方とも大義名分がある。勝った方が正義である。アメリカは自分の利益の都合で中東戦争を回避したい。日本もそうだ。
中東戦争が始まり、ホルムズ海峡が閉鎖されれば原油価格、エネルギー価格が暴騰する。そうなればまたインフレ再燃のリスクがやって来る。
アメリカはインフレだけで済む。しかし、日本は原油の90%以上を中東に依存している。原油がストップすれば日本の経済どころか一般庶民の生活もできなくなる。
イランはアメリカの言うことを聞くはずがない。
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