2024 3月2日 経済NEWS

投資

【米国市況】S&P500種、今年15回目の最高値更新-150円台前半

by Bloomberg

1日の米株式相場は続伸。ハイテク株が騰勢を取り戻し、株式相場は勢いを増した。

 S&P500種株価指数は5100を超え、今年15回目の最高値更新。米供給管理協会(ISM)の製造業総合景況指数が予想外に低下し、ミシガン大学消費者マインド指数が悪化したため、早ければ6月にも利下げが実施されるとの観測が広がった。

米ISM製造業景況指数、予想外に低下-受注と生産が縮小圏に (1)

米消費者の景況感、3カ月ぶりに冷え込む-ミシガン大の2月調査 (2)

  ネーションワイドのマーク・ハケット氏は「市場の勢いは依然として強く、一時的に弱い局面となってもすぐに強気派が買いを入れる格好となっている。テクニカルとファンダメンタルズの両方が上昇を支持しているため、弱気シナリオは崩れている。ただ、高いバリュエーションとほぼ支配的な楽観論は逆張りの観点から注意すべきことだ」と指摘した。

  S&P500種は週間で2週連続の上昇。ナスダック100指数はこの日約1.5%高、フィラデルフィラ半導体株指数(SOX)は4%余り上げた。

米国債

  米国債相場は上昇。ウォラー連邦準備制度理事会(FRB)理事がFRBの保有資産について、短期米国債の比率を高める方向にシフトさせたい考えを示唆すると、2年債利回りはさらに低下した。

ISM指数では新規受注と生産が縮小圏に陥り、雇用も縮小圏でさらに落ち込んだ。

  ロンバー・オディエ・アセット・マネジメントのフロリアン・イエルポ氏は「今回のISM指数は決算報告から浮かび上がってきた『驚くべきプラス成長』というシナリオと食い違い、製造業と景気サイクルの堅調さに疑問を投げかけている」と指摘した。

  FHNファイナンシャルのクリス・ロウ氏は「2月のISM製造業景況指数は、ここ数カ月の上昇トレンドの緩慢な動きを強調するものだったが、上昇トレンドは維持されている」と指摘。「アンケート回答で示された将来の受注拡大への期待は、心強い兆候だ。仕入れ価格指数の低下は、投入価格インフレが当面抑制されることを示している」と述べた。

アトランタ連銀のボスティック総裁は「再び利上げを迫られることは望まない」と述べた。リッチモンド連銀のバーキン総裁は市場が織り込む年内の利下げ回数が減っているのはデータに反応しているためだと指摘。ダラス連銀のローガン総裁は、翌日物リバースレポファシリティーから資金が引き出されるのに伴い、FRBはバランスシート縮小のペースを緩め始めることが適切になる公算が大きいとの考えを示した。シカゴ連銀のグールズビー総裁は1月のインフレデータに「多くのノイズがあったと分かっても意外ではないだろう」と指摘した。

 バンク・オブ・アメリカ(BofA)のマーク・カバナ氏らは1日のリポートで「3月に連邦公開市場委員会(FOMC)参加者が示す経済予測は、2024年の国内総生産(GDP)とインフレ率の見通し上方修正、失業率の下方修正となる可能性が高い」と指摘。「このマクロ予測の変化は、当然ながらFOMCが3月の会合で24年の利下げ幅予想を縮小するリスクを高める」と述べた。

外為

  ニューヨーク外国為替市場では、ドル指数が軟調。2月の米ミシガン大学消費者マインド指数が悪化し、ISM製造業指数が一段の活動縮小を示したため、ドル売りが優勢になった。円は下落。日本銀行の植田和男総裁はマイナス金利解除の時期について明確に示さなかった。円は対ドルで一時、1ドル=150円72銭まで下げた後、150円台前半で推移した。

原油

  ニューヨーク原油先物相場は上昇。現物市場での需給タイト化が示唆される中、終値で1バレル=80ドルに迫った。

  ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は、日中一時80ドルを上回る場面もあった。需給の重要なバロメーターであるタイムスプレッドは今週急拡大し、需給バランスのタイト化を示唆している。

CIBCプライベート・ウェルスのシニア・エネルギー・トレーダーのレベッカ・バビン氏は「原油相場では80ドルが心理的な水準となっており、この水準を維持できればトレンドフォロー戦略にとって前向きなモメンタムのシグナルとなる可能性がある」と分析した。

  原油価格の上昇は、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘や紅海での商船攻撃といった地政学的な緊張に支えられている部分がある。2月29日には、パレスチナ自治区ガザ北部で人道支援を運ぶトラックを取り囲んだ群衆の混乱が暴力に発展し、ガザ市とその周辺の病院に多数の死傷者が搬送された。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による減産も原油価格の下支え要素だ。市場は、OPECプラスが減産を4-6月(第2四半期)まで延長すると見込んでいる。

ニューヨーク商品取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物4月限は前日比1.71ドル(2.2%)高の1バレル=79.97ドルで終了。終値として昨年11月以来の高値となった。ロンドンICEの北海ブレント5月限は1.64ドル(2%)上げて83.55ドル。

  金スポット相場は3日続伸し、9週ぶり高水準となった。ISM製造業景況指数の予想外の低下や消費者のセンチメント悪化を受け、年内に米利下げが実施されるとの見方が強まった。

  米金融当局が政策緩和に軸足を移すとの見方から、金は昨年12月半ば以降、重要な水準である1オンス=2000ドルをおおむね上回って推移している。このところ強弱まちまちなデータが続いたことから利下げの開始時期や大きさの予想にはばらつきがあるが、当局が緩和に軸足を移すとの市場の認識自体は変わっていない。

またこの日は、米金融当局者の発言に伴う米国債利回り低下も金を押し上げた。

  金スポット価格はニューヨーク時間午後2時21分現在、前日比41.46ドル(2%)上昇の1オンス=2085.76ドル。週間ベースで2週続伸となった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は41ドル(2%)上げて2095.70ドルで引けた。

米消費者の景況感、3カ月ぶりに冷え込む-ミシガン大の2月調査

米消費者のセンチメントは3カ月ぶりに低下。景気の現況と先行き、両方に対する見方が悪化した。

2月の消費者マインド指数は低下したものの、景気に大きなダメージを与えずにインフレが後退したことを背景にセンチメントは2年前から総じて改善傾向にある。一方、消費者の先行き感を左右しやすいガソリン価格は、2月に著しく上昇した。

  ミシガン大の消費者調査ディレクター、ジョアン・シュー氏は「消費者は年初からの経済状況にほとんど変化を感じておらず、インフレは今後も良好な軌道を進み続けると安心しているように見受けられる」と発表文で説明した。

  2月のマインド変化には、支持政党で違いが見られた。共和党支持者の信頼感は2021年半ば以来の高水準に改善した。一方の民主党では22年6月以来の大幅な悪化となったものの、依然共和党より高い水準を維持している。

2月の現況指数は79.4に低下し、期待指数も75.2に下げた。耐久財の購入意欲を示す指数も低下。家計に対する見方も悪化した。

この記事の考察

このニュース、端的に言えば一般消費者の景気観は下がった、しかし、それによって金利引き下げが6月に行われる可能性が高くなった。
それを見越して株価は更に上がった。ということである。

アメリカの経済はどこまでも強い。バイデンが大統領になった時はEVブーム。

FFレートを5.5%まで上げて景気を冷ましに行ったが2023年5月ごろからAIバブルとなり株価は最高値を更新し続けている。

S&P500は今年、15回目の最高値更新だという。これで3月中の日経平均が4万円越えが見えてきた。

【床屋のオヤジが株の話をしだしたら天井が近い。】という例えがあるそうだ。

世間でNISAの話が多くなってきた。そろそろ天井が近いかもしれない。

私は6月に利下げはないと見ている。

CME FEDWATCHでは6月に利下げがあるとする確率が52.8%+10.2%+0.3%=63.3%である。

この数字は高いとは思えない。今後の経済指標で変わってくる可能性がある。

アメリカ政府は国債を買って貰いたい。そのためには金利を高く維持する必要がある。

↑上は10年債ー2年債利回りである。今回の逆イールドの期間の長さは1980年の時以来である。

逆イールドが発生した後はリセッションRecessionが必ず発生している。

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