15 NOV. 2024 経済 NEWS
FRBのパウエル議長が14日にわざわざ発言しました。
【アメリカの経済は極めて好調である、利下げを急ぐ必要はない】というものです。
これもまたトランプが大統領選挙に勝ったことによる影響かもしれません。
トランプが時期大統領になる事で来年2025年のアメリカは再びインフレ再燃のリスクが出ています。
これはトランプが巨額の財政出動を行うことを公約に掲げているためです。
パウエル議長がこの時期にこの内容の発言をするという事は12月のFOMCで利下げをするか又は据え置くか、どちらの選択肢もあるという事を示しています。
つまり、FRBも迷っているという事です。
パウエル議長のこの発言を受けて市場の予想が変わってきました。
上はCME FEDWATCH TOOLです。
12月8日のFOMCで利下げがないとする予想確率が39.37%に上がってきました。
先週の9日では35.39%でした。
経済が好調であるならば利下げをする必要はないという事です。
Bloombergでは以下のようなニュースが出ています。
パウエルFRB議長、利下げ急ぐ必要ない-経済は目覚ましく良好
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は14日、最近の米経済が「目覚ましく良好」に推移しているとし、慎重なペースで政策金利を引き下げる余地が生じていると述べた。
ダラスでの講演テキストでパウエル議長は「経済は、利下げを急ぐ必要性についていかなるシグナルも発していない」とし、「現在、われわれが目にしている経済の強さにより、慎重な決定を行うことが可能になっている」との見解を示した。
一方、講演後の質疑応答では、景気を減速も加速もさせない中立金利に近づくにつれ、利下げペースを落とす可能性があると指摘した。
経済は非常に好調であり、それは素晴らしいことだとの認識を示した上で、「こうした状況では、慎重に注意深く動くことが求められる。中立水準の範囲に到達、またはそのように考えられる範囲に近づく状況で、正しい判断を下す可能性を高めるために足元のペースを落とすことはあり得る」と述べた。
また経済データが許せば、利下げをゆっくり進めるのが賢明だろうとの認識を示した。
米当局は9月に0.5ポイントの大幅な引き下げ幅で利下げを開始し、先週には0.25ポイントの追加利下げを実施。インフレが引き続き鈍化する限り、追加利下げを行う方針を示唆してきた。パウエル議長の発言は、今後の利下げについて漸進的なアプローチを提唱している他の金融当局者と同様の立場と見受けられる。
今週発表されたデータによると、基調的な米インフレを測る指標は10月になお堅調だった。変動の大きい食品とエネルギーを除くコア消費者物価指数(CPI)は前月比0.3%上昇し、3カ月連続で同率の伸びを示した。
関連記事:米CPIコア指数、3カ月連続で同率の伸び-インフレ抑制足踏み (3)
パウエル議長は「インフレ率は、われわれの長期目標である2%にかなり近づいているが、まだそこには至っていない」とした上で、「この仕事をやり遂げる決意だ。労働市場の状況はおおむね均衡し、インフレ期待もかなり安定する中で、インフレ率は時に起伏のある道をたどりながらも、2%の目標に向かって引き続き低下していくと予想している」と述べた。
12月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利下げが行われる可能性については言及しなかった。
米経済は力強いペースで拡大を続けており、過去2年間の成長率平均は約3%に達した。労働市場は落ち着いてきたが、なお底堅い。
パウエル議長は労働市場について「堅調」だとし、多くの指標から見て、最大限の雇用の実現の責務に沿った「より正常な」水準に戻っているとの見解を示した。
「供給情勢の改善が、足元の力強い経済パフォーマンスを支えてきた」とした上で、「労働力が急速に拡大したほか、過去5年間の生産性上昇率がコロナ禍前の約20年間を上回るペースとなったことで、経済の生産能力が高まり、過熱を伴わずに経済が急成長できている」と論じた。
トランプ氏の政策
トランプ次期大統領が減税や移民、関税に関する選挙公約を実行した場合、来年の金融政策は影響を受ける恐れがある。
質疑応答でパウエル議長は、新たな財政・通商政策を予想して当局が方針を変えるのは時期尚早との従来の主張を繰り返した。「行動する前に、政策変更が経済に及ぼす正味の影響を見極める時間はあると思う」と述べた。
また新たな関税の賦課の場合、貿易相手国・地域の反応が米国への影響を複雑化させ、経済成長に対するマイナスの影響が、財政政策で得られるプラス効果に逆行する可能性があると強調した。
「報復措置はどうなるのかということだ」とした上で「しかも、それは景気を支えるような財政政策が実施されるとみられる時期と重なるだろう。正味の影響は実際にどうなるだろうか」と語りかけた。
原題
【米国市況】パウエル議長発言で株が一段安、ドル156円台前半に上昇
14日の米金融市場では株式相場が下落。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は経済が好調に推移していると述べ、利下げを急ぐ必要がない考えを示唆し、株式相場は一段安となった。市場では12月利下げの織り込み具合が確率55%強に低下。前日は約80%だった。
ルネサンス・マクロ・リサーチのニール・ダッタ氏は「パウエル氏のスピーチはタカ派的だった」と話す。「政策が依然として景気抑制的であるため、12月はやはり金利を下げるだろう。そして中立な環境に入るのを望んでいると思われる。一方で経済についてパウエル氏は不安に思っていないようだ(幅広いコンセンサスも同様)。目先のダウンサイドリスクは十分に認識されていない」と述べた。
LPLファイナンシャルのクインシー・クロスビー氏によれば、物価安定に向けた最後の1マイルが起伏の激しい道のりになることは予想されていたが、労働市場が悪化しない限り、市場が望む一連の利下げは実現しないことを、パウエル氏の発言は改めて思い起こさせた。
ハイテク株の比重が高いナスダック100指数は0.7%下落。テスラやリビアン・オートモーティブなど自動車株は下落。トランプ次期米大統領は電気自動車(EV)購入に対する7500ドル(約117万円)相当の税額控除を廃止する計画だと、ロイター通信が報じた。ウォルト・ディズニーは予想を上回る決算を好感して大幅高となった。
10月の米生産者物価指数(PPI)は前月から伸びが加速。ポートフォリオ運用サービス費など、個人消費支出(PCE)価格指数に反映される項目が押し上げ要因となった。 先週の米新規失業保険申請件数は減少し、5月以来の低水準となった。
株式相場は選挙後、トランプ氏の政策アジェンダが企業利益の伸びを支えるとの楽観から力強く上昇していたが、その勢いは失われた。
小型株で構成するラッセル2000指数は、トランプ氏の当選後の上昇で3年ぶり水準に達したが、金利要因というハードルが残っている。
モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏は今週、小型株の主要リスクとして金利に対する負の相関性を指摘。トランプ氏が最初にホワイトハウス入りを果たした8年前、この関係は正の相関性だったという。第1次トランプ政権においてラッセル2000指数は60%上昇したが、S&P500種やナスダック100指数の上昇率をなお下回った。
「言い換えればサイクル後期に入った現在、小型株は金利上昇への感応度が当時より高くなったということだ」とウィルソン氏は顧客リポートで指摘。「選挙後の金利上昇余地が広がった場合、これらの銘柄の上昇は比較パフォーマンスという観点から抑制される可能性がある」と述べた。
別企業ニュースでは、メタ・プラットフォームズがクラシファイド広告事業とフェイスブックをひも付けしているとして、欧州連合(EU)は7億9800万ユーロ(約1310億円)の制裁金を科した。エーザイはバイオジェンと共同開発したアルツハイマー型認知症治療薬「レケンビ(一般名レカネマブ)」について、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)の承認勧告を得た。バイオジェン株は一時6%余り上昇、エーザイの米国預託証券(ADR)も一時急伸した。
米国債
米国債市場はまちまち。取引終盤ではパウエル議長の発言を受けて12月利下げ観測が後退。短期債利回りが押し上げられた一方で、長期債利回りは下げたままだった。
このニュースの考察
パウエル議長の発言によって株式市場は下げました。
トランプラリーで上げすぎていた株価に水を差す格好となりました。
ここから誰かが、又はある組織が意図的に経済を破壊しにいきます。
全ては誰かの利益のために
NEW GREAT RESET
只今、無収入で記事を書いています。サポートしていただける方は↓下のボタンからお願い致します。
コメント