19 SEP. 2024 経済 NEWS
私の予想は外れ、大半の債券トレーダー達の予想は当たりました。
日本時間3:00にFRBは50bp(1bp,ベーシスポイント=0.01%)0.5%の利下げを決定しました。
トレーダー達の予想通りだったのに株価は下がりました。
株式市場は既に0.5%の利下げを織り込んでいたということでしょうか?
市場は常に先を考えています。
注目すべきはパウエル議長の発言内容だったようです。
9月18日は歴史的転換点
アメリカは2020年のコロナショック後、以来4年半ぶりの利下げ方向です。
以下はパウエル議長の記者会見の内容の抜粋です。
9月18日の記者会見で、FRBのジェローム・パウエル議長は、連邦公開市場委員会は事前に決められた方針に沿っているわけではなく、今後も「会合ごとに」決定を下していく。
毎回、0.5%の利下げを期待しないでほしい。
「経済が予想通りに進展すれば、参加者の中央値はフェデラルファンド金利の適切な水準が今年末には4.4%、2025年末には3.4%になると予想している」
この内容が市場関係者がこの先を読むことに不透明感を与えたようです。
FRB 原文
Press Release
September 18, 2024
Federal Reserve issues FOMC statement
For release at 2:00 p.m. EDT
Recent indicators suggest that economic activity has continued to expand at a solid pace. Job gains have slowed, and the unemployment rate has moved up but remains low. Inflation has made further progress toward the Committee’s 2 percent objective but remains somewhat elevated.
The Committee seeks to achieve maximum employment and inflation at the rate of 2 percent over the longer run. The Committee has gained greater confidence that inflation is moving sustainably toward 2 percent, and judges that the risks to achieving its employment and inflation goals are roughly in balance. The economic outlook is uncertain, and the Committee is attentive to the risks to both sides of its dual mandate.
In light of the progress on inflation and the balance of risks, the Committee decided to lower the target range for the federal funds rate by 1/2 percentage point to 4-3/4 to 5 percent. In considering additional adjustments to the target range for the federal funds rate, the Committee will carefully assess incoming data, the evolving outlook, and the balance of risks. The Committee will continue reducing its holdings of Treasury securities and agency debt and agency mortgage‑backed securities. The Committee is strongly committed to supporting maximum employment and returning inflation to its 2 percent objective.
In assessing the appropriate stance of monetary policy, the Committee will continue to monitor the implications of incoming information for the economic outlook. The Committee would be prepared to adjust the stance of monetary policy as appropriate if risks emerge that could impede the attainment of the Committee’s goals. The Committee’s assessments will take into account a wide range of information, including readings on labor market conditions, inflation pressures and inflation expectations, and financial and international developments.
Voting for the monetary policy action were Jerome H. Powell, Chair; John C. Williams, Vice Chair; Thomas I. Barkin; Michael S. Barr; Raphael W. Bostic; Lisa D. Cook; Mary C. Daly; Beth M. Hammack; Philip N. Jefferson; Adriana D. Kugler; and Christopher J. Waller. Voting against this action was Michelle W. Bowman, who preferred to lower the target range for the federal funds rate by 1/4 percentage point at this meeting.
For media inquiries, please email media@frb.gov or call 202-452-2955.
Implementation Note issued September 18, 2024
最近の指標は、経済活動が引き続き堅調なペースで拡大していることを示唆している。雇用の増加は鈍化し、失業率は上昇しているが依然として低い。インフレ率は委員会の目標である2%に向けてさらに前進しているが、依然としてやや高い水準にある。
委員会は長期的に雇用の最大化と2%のインフレ率の達成を目指しています。委員会はインフレが持続的に2%に向かっているという確信を深めており、雇用とインフレの目標達成に対するリスクはほぼ均衡していると判断しています。経済見通しは不透明であり、委員会は二重の使命の両側に対するリスクに注意を払っています。
インフレの進展とリスクのバランスを考慮し、委員会はフェデラルファンド金利の目標レンジを0.5パーセントポイント引き下げ、4-3/4~5パーセントにすることを決定した。フェデラルファンド金利の目標レンジの追加調整を検討するにあたり、委員会は今後入手するデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する。委員会は引き続き、国債、政府機関債、政府機関住宅ローン担保証券の保有を減らす。委員会は、最大限の雇用を支援し、インフレ率を2パーセントの目標に戻すことに強くコミットしている。
金融政策の適切な姿勢を評価するにあたり、委員会は、経済見通しに対する入ってくる情報の影響を引き続き監視する。委員会は、委員会の目標達成を妨げるリスクが生じた場合には、適宜金融政策の姿勢を調整する用意がある。委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力とインフレ期待、金融および国際情勢に関するデータを含む幅広い情報を考慮に入れる。
金融政策措置に賛成票を投じたのは、ジェローム・H・パウエル議長、ジョン・C・ウィリアムズ副議長、トーマス・I・バーキン、マイケル・S・バー、ラファエル・W・ボスティック、リサ・D・クック、メアリー・C・デイリー、ベス・M・ハマック、フィリップ・N・ジェファーソン、アドリアナ・D・クグラー、クリストファー・J・ウォーラーである。反対票を投じたのはミシェル・W・ボウマンであり、同氏は今回の会合でフェデラルファンド金利の目標範囲を0.1パーセントポイント引き下げることを希望した。
上はFOMCメンバーのドットプロットです。
これはメンバーがおのおので予想するFFレートを点で表したものです。
点の一番多いレートが中央値となりこの数値になる可能性が高いです。
これを見ると2024年末は4.4%,
2025年末は3.4%、となる可能性が高いです。
パウエル議長が記者会見で言っていた原本がこれです。
市場関係者はこの点で失望したようです。
もっと利下げ幅が欲しかったようです。
Bloomberg では次のようなニュースが出ています。
大幅利下げ選択のFRB、パウエル議長は確実な軟着陸達成を目指す
by Bloomberg
パウエル議長が大幅利下げ決定を前向きなトーンで説明したことで、緩和開始の遅れを埋め合わせるための取り組みではないかとの見方をはね返すことにもなった。
議長は「われわれが後手に回っているとは思わない。後手に回らないことへのコミットメントのサインと受け止めてもらうことができる」と発言した。
0.5ポイントの利下げ決定に異論がなかったわけではない。0.25ポイントの小幅な利下げを支持したボウマンFRB理事はFOMCの決定に対し、理事としては2005年以来となる反対票を投じた。
会合後に公表された金融当局者による最新の金利予測分布図(ドット・プロット)中央値では、11月と12月の年内残り2回のFOMC会合で計0.5ポイントの利下げ見通しが示された。だが、インフレ率は2%の当局目標に完全には回帰しておらず、当局者19人中7人は年内の利下げ幅見通しをわずか0.25ポイントとし、2人は年内の追加利下げは不要とみるなど意見の相違が浮き彫りとなった。
現時点で投資家が11月と12月の会合について織り込む利下げ幅は計0.7ポイントと、当局者見通し中央値よりも積極的なスタンスを反映している。
パウエル議長は「今回の決定を受けて、『これが新しいペースだ』とは誰も捉えるべきではない」とし、景気動向は緩和ペースを速める方向と、ペースを落とす方向のいずれにも展開する可能性があると説明した。
原題
ここから誰かが、、又はある組織が意図的に経済を破壊しにいきます。
全ては誰かの利益のために
NEW GREAT RESET
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