理由なき株高

投資

20 AUG. 2024 経済 NEWS

【米国市況】株は8日続伸、パウエル議長の講演楽観-146円台後半

S&P500は8連騰しました。
その理由としてBloombergでは以下のように書いています。

by Bloomberg

19日の米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は8営業日続伸と、今年に入って最長の連続上昇局面となった。週後半に始まるジャクソンホール会合で、米金融当局者が利下げ開始の用意があることを示唆するとの見方が買いを促した。

S&P500種は8月5日の安値以降、時価総額で3兆ドル(約440兆円)以上を回復しているが、さらに上値を伸ばした。

  ゴールドマン・サックス・グループのグローバルマーケッツ部門マネジングディレクター、スコット・ルブナー氏によれば、テクニカルな好材料と企業の自社株買いが追い風となり、今後4週間の米国株は上昇する見通しだ。

今後4週間の米国株は上昇の見通し-ゴールドマンのルブナー氏

  パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は、カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)での23日の基調講演で9月利下げを示唆するとみられており、市場関係者はまずそれを確認したいと考えている。ただ、米当局はインフレと雇用の両面にリスクを抱えており、より大きな問題はその後数カ月間の追加利下げペースだ。

FRB、難題は9月利下げ後のかじ取り-インフレと雇用両面にリスク

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)のオースン・クウォン氏は、米金融当局が「市場の想定よりハト派姿勢を示す」可能性は低いと指摘。「株式市場は、経済成長が支えられるとの確認が得られればいい」とし、経済成長に問題がない限り、当局がそれほどハト派でなくても株式相場は持ちこたえることができると予想した。

  また、「米当局は過去にジャクソンホール会合をその後の政策決定を伝達する場として利用し、株式相場はそれを受けて大きく変動してきたが、今回の会合でそうした事態が起きるとは考えていない」と話した。

S&P500種は引け間際に上値を伸ばし、5600を上回って引けた。ブルームバーグの「マグニフィセント・セブン」指数は1.7%上昇。小型株で構成するラッセル2000指数は1.2%高。

ルネサンス・マクロ・リサーチのニール・ダッタ氏は「パウエル議長が大幅利下げにゴーサインを出すとは思わないが、その考えを完全に否定することもないだろう」と指摘。

 「パウエル氏は、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)経済予測以降にリスクバランスが劇的に変化したことを認める可能性が高い。そうした状況で選択肢を排除するのは賢明ではない」とし、「従って、名高い『パウエル・プット』が今週戻ってくるとみている」と話した。

  ダッタ氏はその上で、今後見込まれる経済情報のトーンに比べて、株式市場は「やや熱狂的過ぎる」ようだと分析。個人消費のペースが鈍化すると考える十分な理由があると述べた。

パイパー・サンドラーのクレイグ・ジョンソン氏は「先週、株式相場のリリーフラリーが勢いを得る中で投資家は『心配の壁を登った』」と指摘。「今週のジャクソンホール会合での米金融当局者による発言を前に、株式相場は値固めとなる公算が大きい」と述べた。

  マイケル・ウィルソン氏率いるモルガン・スタンレーのストラテジストらは「市場にとって真のテストは、8月雇用統計だろう」と指摘。「7月雇用統計の軟調から反転するような強い内容となれば、景気リスクが今のところ抑制されているとの自信を与える。一方、8月分も弱い内容となれば経済成長への懸念が再浮上する公算が大きい」と述べた。

  米国債相場は年限が短めの債券が下落し、長めが上昇。原油安が国債相場の下支え要因となったが、他の材料に乏しく、先物の売買高は平均を大きく下回った。

ニューヨーク外国為替市場ではドル指数が下落し、5カ月ぶりの安値。23日のパウエルFRB議長の講演を前に、弱気ポジションが積み上がった。講演は9月利下げという市場予想を裏付ける内容になるとみられている。

  円はドルに対して上昇したが、東京時間よりは上げ幅を縮小し、146円台半ばから後半での小動き。  

  みずほ証券は、ジャクソンホール会合を控えてポジションが軽くなっていると指摘。こうした中での円上昇は、アルゴリズム取引が主因である可能性が高いと指摘した。

 ドルは他の主要10通貨全てに対して下落した。

   サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、最近の米経済データを受けてインフレは制御されており政策金利の調整を検討する時期に来ているとの「確信を深めた」が、米経済は「緊急を要する状態にはない」との認識を示した。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が同総裁とのインタビューを報じた。

デーリーSF連銀総裁、インフレは制御されていると確信-FT

  ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、労働市場が過度に弱まる可能性が高まりつつあるとして、次回会合での利下げにオープンな姿勢を示唆した。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が同氏とのインタビューを基に報じた。

ニューヨーク原油先物相場は約2週間ぶりの大幅な下げとなった。軟調な需要見通しが重しとなり、地政学リスクによる影響を上回った。

  世界最大の石油輸入国である中国で、経済成長の鈍化や運輸部門の脱炭素化によって燃料需要が一部減退していることが材料視された。

  Fxプロのシニア市場アナリスト、アレックス・クプツィケビッチ氏はリポートで「原油と株価指数の正の相関関係が崩れており、弱気派の優勢が浮き彫りになっている」と指摘した。原油価格が重要なテクニカル水準に近づくのに伴い、売りが強まった。

  市場ではイランによるイスラエルへの報復攻撃の可能性が引き続き意識された。一方、リビアのワハ油田では、パイプラインのメンテナンスが予定より早く終了し、生産量が通常の日量約30万バレルに戻った。

 ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は、前営業日比2.28ドル(3%)安い1バレル=74.37ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は2.5%下げて77.66ドル。

金スポット価格は反落。前週末16日に初めて1オンス=2500ドルを突破したが、市場の焦点はジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長の講演にシフトしている。

  米利下げ観測はこれまで金相場の値上がりの原動力となってきた。金利の低下は、利子を生まない金にとっては追い風となる。  

  金融政策の先行きを見極める上で、米失業保険申請件数など週内に発表される経済指標も手掛かりを提供しそうだ。

  サクソバンクの商品戦略責任者オレ・ハンセン氏は「さらに上値を伸ばすには単なる臆測ではなく、実際の利下げが必要になる可能性が高い」と指摘。「市場が下値を探る中、16日に最高値を更新するまで強力な抵抗線となっていた2475-2480ドル付近が支持線として意識されるだろう」と述べた。

  スポット金価格はニューヨーク時間午後2時49分現在、前営業日比3.8ドル安の1オンス=2504.21ドル。一方、ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、3.5ドル(0.1%)高い2541.30ドルで終えた。

この記事の考察

私的にには最近の株高は理由が見つかりません。

Bloombergでは無理やりこじつけたような理由が出ていたので解説します。

8月のビッグイベントは23日のジャクソンホール会合です。
そして、パウエル議長がその会議の後で記者会見で何を話すかに注目が集まっています。

市場の予想は9月18日のFOMCで0.25%の利下げを示唆すると見ています。

しかし、私の考えでは利下げをテーマに会議をする、と言うだけだと思います。
金利の引き下げ幅については話をしないと思います。

その理由は9月18日のFOMCまではまだ日数が26日もあるということです。

9月18日までに重要な指標がまだ沢山出てきます。

9月6日 雇用統計、失業率
9月11日 CPI
です。

FOMCのメンバー達とパウエル議長はこの指標を見てから考える時間が充分にあります。

市場は先走りし過ぎだと思います。
ある前の記事では利下げはBADニュースとして上げていました。

利下げがあるということはアメリカの経済が下向きであるからこれから景気後退期に入る、というものでした。
しかし、今回のニュースではGOODニュースとして捉えています。

私的には株が上がったからその理由を無理やり利下げがあるから、としているように見えます。

9月18日のFOMCでの利下げが0.5%であったならば今度はサプライズとなるので株価は暴落するでしょう。

つまり、今は非常に不安定な時期だと思います。
一般投資家は手を出さない方がいいと思います。

原油価格

原油先物価格が下がっています。

原油価格は経済の先行きを見る重要な指標です。
普通の経済であれば原油価格の先物は少しずつ高くなっていきます。
原油を在庫する費用がかかるからです。

現在のWTI原油は73.58ドルですが、その先24年12月限では72.43ドル、
そのもっと先25年03月限では71.17ドル
となって未来に行くにつれ下がっています。

これは世界の経済が縮小方向にあることを示唆しています。

世界の中で最大の原油輸入国、中国経済が破綻しています。

アメリカの経済も下向きになるという予想です。

トランプが大統領になれば中国からの輸入品に60%の関税をかけると言っています。
他の国からの輸入品にも10%の関税をかけると言っています。

60%は出来ないとしても10%~20%の関税はかかることになるでしょう。

民主党ハリスが大統領になっても中国に対してはバイデンと同等かそれ以上の強行策に出るでしょう。

つまり、どちらかが大統領になっても中国にはいい事はないです。

ただ、これはアメリカの一般庶民にとっても厳しいです。

中国からの安い輸入品が10%以上高くなるわけですから、物価はまた上がります。
また、インフレの上昇になります。

金価格

金価格は史上最高値圏で推移しています。

現在の金先物価格は2542ドル/1トロイオンスです。

豆知識 金の価格 単位

金は、国際的には1トロイオンスあたり の米ドル建で取り引きされています。 日本国内での店頭表示価格は、海外市場の価格をもとに、ドル建価格から1グラムあたりの円建価格に換算されます。 金やプラチナの国際取引単位は「トロイオンス」で、1トロイオンス= 31.1035グラム です

金のもっと先物の価格は原油と違って未来に行く程高くなっています。

これの意味している事はやはり世界経済の縮小です。

本来、金は株価に対してヘッジ(保険)の意味を持っています。
しかし、今はちょっと違う局面です。

↑は金価格、CFDの週足チャートです。

2020年8月から2024年2月までは金価格は上昇しませんでした。

それが2024年2月から急騰しています。

これはアメリカ利下げがあるという予想と、地政学リスク、中国からの台湾侵攻のためだと思います。

中国人民銀行が金を大量に買っています。

上のBloombegの記事では5月に止まったと出ていますが、一旦とまったに過ぎません。

世界最大の金購入国である中国の消費者は、記録的な価格と持続的な景気減速が響き、先月も金購入を手控えた。

  20日に公表された税関データによると、中国の7月の金輸入量は前月比24%減の44.6トンと、ここ2年余りで最低となった。6月は前月比で58%減となっていた。

  1月にピークに達した中国の旺盛な金需要は1オンス当たり2500ドル(約36万7000円)を突破した金スポット価格上昇の主要因の一つだった。景気減速が続いた場合、さらなる価格上昇はより困難になる見込み。

 金の高騰をけん引してきたのは安全資産としての需要と、米金融当局が間もなく利下げに踏み切るのではないかとの楽観的な見通し、そしてアジアの消費者と中国人民銀行など世界の中央銀行の購入だった。

  中国の金輸入の急激な落ち込みは価格高騰と景気減速という2つの打撃が中国の購買層にどれほど深刻な影響を与えているかを如実に示している。長引く不動産危機と人民元安に打撃を受けた消費者にとって、金は以前ほど手頃な価格でなくなっている。最も大きな打撃を受けたのは、宝飾品などの嗜好(しこう)品購入で、不確実な時代に価値の保全を求める投資家の需要は金の延べ棒やコインに引き続き集中している。

Bloombergの今日のニュースでは中国の金の購入が止まっているように出ています。

しかし、0にはなっていません。
7月の金輸入量は前月比24%減の44.6トンと、ここ2年余りで最低となった。
でけで、まだ買っています。
44.6トンを少ないと感じるのは今までの2年間の買い方が凄かったからです。

依然として中国は金を買っています。

金の高騰は止まっていません。

全ては誰かの利益のために

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