2024 2月7日 経済NEWS2

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米銀NYCBジャンク級に転落、信用悪化で再格下げも-ムーディーズ

by Bloomberg

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは6日、米地銀持ち株会社ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)の長期格付け全てと一部の短期格付けをジャンク級(投機的格付け)に引き下げたと発表した。

  NYCBは1月31日に昨年10-12月(第4四半期)決算を発表した際、予想外の減配と商業用不動産ローンの問題債権化に備える貸倒引当金積み増しを公表したが、それから1週間足らずでジャンク級に格下げされた。決算発表以降の株価下落率は59%に達し、6日の米株市場で1997年以来の安値を記録した。

  NYCBの長期発行体格付けは「Baa3」から「Ba2」に2段階引き下げられた。格付け見通しは引き続き「ネガティブ(弱含み)」に設定し、さらなる格下げもあり得るとした。

ニューヨークのオフィスおよび集合住宅不動産関連の予期せぬ損失、資金調達コスト上昇が利益に悪影響を及ぼしかねない状況、普通株式等ティア1(CET1)比率の低下にムーディーズは言及した。NYCBが直面する多面的な財務とリスク管理、ガバナンス(企業統治)の困難な諸問題を反映したと格下げの理由を説明した。

  ムーディーズは、NYCBが流動性の供給源を脅かす預金者の信頼喪失やクレジットパフォーマンスの有意な悪化を経験したり、資本状況が一層脆弱(ぜいじゃく)になったり、預金からの調達に比べ市場からの資金調達の利用が拡大するような場合には、再び格付けを引き下げる可能性もあると指摘した。

  ジャンク級に2段階格下げされた発行体は「フォーリンエンジェル(堕天使)」と呼ばれ、債券はハイイールド(高利回り)指数に移行する。一部の運用主体による保有が制限されることもあり、債券発行が難しくなる恐れがある。

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  10-12月決算での70%減配や、アナリスト予想の10倍を超える引当金計上について、通貨監督庁(OCC)当局者からの舞台裏での圧力を受けて実行されたとブルームバーグが5日に伝えていた。

2022年終盤にフラッグスター・バンクを買収した後、破綻した米地銀シグネチャー・バンクの全ての預金と融資ポートフォリオの一部を昨年取得したことで、NYCBの総資産は1000億ドル(約14兆7900億円)以上に急拡大し、より厳しい資本ルールの対象となる。

  ムーディーズによれば、NYCBのCET1比率は23年末時点で9.1%に低下し、米中堅銀行持ち株会社キーコープやリージョンズ・ファイナンシャルといった「カテゴリーⅣ」の他の銀行を下回っている。

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6日の米株式市場では、銀行持ち株会社ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)の株価が再び急落し、直近の5営業日のうち4度目の10%を超える下げとなった。先週発表された昨年10-12月(第4四半期)決算で予想外の赤字と減配を明らかにして以来、株価の下げが続き、下値を広げている。

  NYCB株価は22%下落し、1997年の以来の安値で取引を終えた。これで1月31日の決算発表以降の下落率は約60%に達し、時価総額は約45億ドル(約6660億円)失われた。

  この日の取引開始前にブルームバーグは、米通貨監督庁(OCC)からの圧力がNYCBの四半期配当引き下げとアナリスト予想の10倍を超える引当金の計上につながったと報じた。

この記事の考察

2月に入ってこの記事が日を追うたびに重要になってきた。

もはや、破綻するのは時間の問題である。これが金融破綻のトリガーにならなければよいのだが。

ジャンク債ということはもはや、ゴミ同然である。

一攫千金、万馬券を狙うのであればこの株を買えばよい。それにかける投資家もいる。

アメリカのリセッションRicessionいや、大恐慌Great Depressionが近づいている。

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