22 JUN.2024 経済 MEWS

投資

米国市況】円売られ159円80銭台-S&P続落

by Bloomberg

21日のニューヨーク外国為替市場では、円が対ドルで下げ幅を拡大し、159円80銭台まで値下がりした。

ニューヨーク時間午前9時45分に発表された6月の米サービス業購買担当者指数(PMI)速報値が2022年4月以来の高水準に上昇したことなどに反応。終盤にかけてじりじり下げ、一時159円84銭まで下落した。重要な心理的節目として意識される160円に近づいている。

  ノムラ・インターナショナルの通貨ストラテジスト、宮入祐輔氏は「ドル・円の相場水準より上昇ペースの方が重要だ。従って、このようにゆっくりとしたペースでじわじわとドルが上昇している状況では、日本の財務省が市場に介入する上でのハードルはまだ高いと考える。とはいえ、ドル・円が160円17銭を超えた場合は口先介入がもっと増えるはずだ」と指摘した。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数は5週連続の上昇で、2月以来の長期連続高。ドル独歩高の様相が強まっており、主要通貨では今週、円の下落が最もきつかった。英ポンドとスイス・フランも大幅安となった。

  マネックスの外国為替トレーダー、ヘレン・ギブン氏は「米金融当局が利下げに踏み切るまで、ドル高の流れが変わることはないだろう」と指摘。「米金融当局が緩和に大きくかじを切るまで、円とスイス・フランは向こう数カ月、最も苦しむことになるかもしれない」と述べた。

ブルームバーグ・エコノミクス(BE)のシニアエコノミスト、デービッド・パウエル氏は「米金融当局の見通しはなお流動的だ。6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合後に公表された当局者の金利見通しでは、年内の予想利下げ幅が3月時点の75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)から25bpに縮小した」と指摘。「これに対してBEでは、インフレ鈍化と失業率の上昇により、9月と12月にそれぞれ25bpずつ、合計50bpの利下げが実施されると見込んでいる」とし、「米金融当局が他の中央銀行にとってアンカー(いかり)の役割を果たしているため、米金融政策の先行きを巡る不透明感は、ユーロ圏から日本、アルゼンチンやトルコに至るまで、世界各国・地域の見通しにも影響を及ぼす」と述べた。

  ドル一強の構図は為替市場全般に混乱をもたらしており、とりわけ超低金利の円は今年、対ドルで11%余り下落している。

  日本の当局は、過度な変動があれば適切な行動を取る構えをみせている。円を下支えし投機的な取引を抑制するため、すでに4月と5月に記録的な規模の為替介入を行っている。

レバレッジドファンドの円ショートは、日米金利差を背景に4月に記録的な水準に達したが、その後は縮小している。スイス・フランに対するショートポジションは今月、2021年11月以来の高水準に達している。スイス・フランは年初来、対ドルで約6%の値下がりだ。スイス・フランが一段安となっている背景には、スイス国立銀行(中央銀行)が追加利下げに踏み切ったことがある。

スイス中銀、再び利下げ-景気支援とフラン上昇抑制 (1)

  金融市場が比較的落ち着いているため、ドルの上昇には一定の歯止めがかかっているが、ドル高の流れは当面続きそうだ。

  ゴールドマン・サックス・グループのカマクシャ・トリベディ氏は電話取材で「バリュエーションのプレミアム低下は極めて緩やかで、『ドルがより長くより強く』の流れは続くだろう」と指摘。その上で「基本シナリオは年内2回の利下げだが、米国の経済成長も資産市場も、依然として極めて底堅い状況が続く」との見方を示した。

米国株式市場では、S&P500種株価指数とナスダック総合指数が続落。オプションの満期日が集中する「トリプルウィッチング」となったこの日、慎重ムードが強まったほか、これまで米株高の原動力となってきたエヌビディアは再び売られた。

トリプルウィッチングでは株価指数先物、個別銘柄、株価指数オプションの3つに関連する約5兆5000億ドル(約878兆円)相当のデリバティブ取引が満期を迎える。そのためトレーダーは一斉に既存のポジションをロールオーバーするか、新たなポジションを構築するか決める必要に迫られる。今回は、エヌビディアの影響が加わった。21日に満期を迎えるエヌビディアに絡む契約の規模は、原資産としてはS&P500種に次いで2番目に大きい。また、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスによる指数のリバランスも重なった。

米国株は「トリプルウィッチング」で波乱も-5.5兆ドル期日到来 (1)

エヌビディアはこの2日間で時価総額2000億ドル余りを失った。時価総額は約3兆1000億ドルで、アップルの3兆2000億ドル、マイクロソフトの3兆3000億ドルを下回った。

エヌビディア、株続落で時価総額2000億ドル消失-首位の座から陥落

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジスト陣は、人工知能(AI)への熱狂は今週、エヌビディアを時価総額で世界首位に押し上げただけでなく、ハイテクファンドへの記録的な資金流入を後押ししたと指摘した。BofAがEPFRグローバルのデータを引用して記したリポートによれば、19日までの1週間に約87億ドルがテクノロジーファンドに流入した。

ストラテジストのマイケル・ハーネット氏は、フランスの政治的混乱で欧州が低調な中、「『全ての道はエヌビディアに通ず』というトレーディングの傾向が再び強まっている」と指摘。投資家はAI関連へのエクスポージャーを増やす必要性をなお感じているものの、「あらゆる資産運用者が株式の集中リスクを懸念している」とハーネット氏は述べた。

この記事の考察

円売りの基調が止まらない、21日の取引では160円寸前まできた。

金利の安い円を売って、又は借りて金利の高い米ドルを買う。

アメリ政府、FRBの思い通りの展開である。

アメリ政府、FRBは米ドルを買って貰いたい。米ドルを世界中に輸出したい。

米ドルが世界の基軸通貨である事を保っていたい。

その為には米ドルが魅力あるものにしておく必要がある。

世界中の主要通貨の中で一番金利が高い地位であると同時に経済も最強である事を保って行かなければならない。
この矛盾する様なことを示すにはCPI,PPI,雇用統計、失業率などの指標をいじるしかない。

BLSなどはアメリ政府の意向が入った数字を発表するしかない。

全ては誰かの利益のために

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