31 2024 AUG. 経済 NEWS
8月30日 日本時間21:30にPCE (personal consumption expenditures )がアメリカ商務省経済分析局(Bureau of Economic Analysis:BEA)から発表されました。
豆知識
デフレーターとは、名目値と実質値の差額を調整する値で、物価の変動による影響を取り除くために用いられます。
デフレーターという語源は「気球のように膨らんだものから空気を抜く」「しぼませる」という意味です。
BEAの生データです。
EMBARGOED UNTIL RELEASE AT 8:30 a.m. EDT, Friday, August 30, 2024
BEA 24–39
Personal Income and Outlays, July 2024
Personal income increased $75.1 billion (0.3 percent at a monthly rate) in July, according to estimates released today by the U.S. Bureau of Economic Analysis (tables 2 and 3). Disposable personal income (DPI), personal income less personal current taxes, increased $54.8 billion (0.3 percent) and personal consumption expenditures (PCE) increased $103.8 billion (0.5 percent).
The PCE price index increased 0.2 percent. Excluding food and energy, the PCE price index increased 0.2 percent (table 5). Real DPI increased 0.1 percent in July and real PCE increased 0.4 percent; goods increased 0.7 percent and services increased 0.2 percent (tables 3 and 4).
2024年8月30日金曜日午前8時30分(東部夏時間)に公開されるまで公開禁止24~39歳
個人所得と支出、2024年7月
米国経済分析局が本日発表した推計によると、7月の個人所得は751億ドル(前月比0.3%)増加した(表2および表3)。個人所得から個人現行税を差し引いた可処分個人所得(DPI)は548億ドル(0.3%)増加し、個人消費支出(PCE)は1,038億ドル(0.5%)増加した。
PCE価格指数は0.2%上昇した。食品とエネルギーを除くと、PCE価格指数は0.2%上昇した(表5)。7月の実質DPIは0.1%上昇し、実質PCEは0.4%上昇した。商品は0.7%上昇し、サービスは0.2%上昇した(表3および4)。
The increase in current-dollar personal income in July primarily reflected an increase in compensation (table 2).
The $103.8 billion increase in current-dollar PCE in July reflected an increase of $59.3 billion in spending for services and $44.5 billion in spending for goods (table 2). Within services, the largest contributor to the increase was housing and utilities (led by housing). Within goods, the largest contributors to the increase were motor vehicles and parts as well as food and beverages. Detailed information on monthly PCE spending can be found on Table 2.4.5U.
Personal outlays—the sum of PCE, personal interest payments, and personal current transfer payments—increased $103.3 billion in July (table 2). Personal saving was $598.8 billion in July and the personal saving rate—personal saving as a percentage of disposable personal income—was 2.9 percent (table 1).
Prices
From the preceding month, the PCE price index for July increased 0.2 percent (table 5). Prices for goods decreased by less than 0.1 percent and prices for services increased 0.2 percent. Food prices increased 0.2 percent and energy prices increased by less than 0.1 percent. Excluding food and energy, the PCE price index increased 0.2 percent. Detailed monthly PCE price indexes can be found on Table 2.4.4U.
From the same month one year ago, the PCE price index for July increased 2.5 percent (table 7). Prices for goods decreased by less than 0.1 percent and prices for services increased 3.7 percent. Food prices increased 1.4 percent and energy prices increased 1.9 percent. Excluding food and energy, the PCE price index increased 2.6 percent from one year ago.
Real PCE
The 0.4 percent increase in real PCE in July reflected an increase of 0.7 percent in spending on goods and an increase of 0.2 percent in spending on services (table 4). Within goods, the largest contributor to the increase was motor vehicles and parts. Within services, the largest contributor to the increase was health care. Detailed information on monthly real PCE spending can be found on Table 2.4.6U.
Updates to Personal Income and Outlays
Estimates have been updated for April through June1. Revised and previously published changes from the preceding month for current-dollar personal income, and for current-dollar and chained (2017) dollar DPI and PCE, are provided below for May and June.
7月の現在のドル建て個人所得の増加は、主に報酬の増加を反映したものでした(表2)。
7月の現行ドルベースのPCEの1,038億ドルの増加は、サービス支出の593億ドルと商品支出の445億ドルの増加を反映している(表2)。サービス内では、増加に最も大きく貢献したのは住宅と公共料金(住宅が主導)であった。商品内では、増加に最も大きく貢献したのは自動車と部品、食品と飲料であった。月次PCE支出の詳細については、表2.4.5Uを参照。
個人支出(PCE、個人利子支払い、個人経常移転支払いの合計)は7月に1,033億ドル増加しました(表2)。個人貯蓄は7月に5,988億ドル、個人貯蓄率(可処分所得に対する個人貯蓄の割合)は2.9%でした(表1)。
価格
前月比では、 7月のPCE価格指数は0.2%上昇しました(表5)。商品の価格は0.1%未満下落し、サービスの価格は0.2%上昇しました。食品価格は0.2%上昇し、エネルギー価格は0.1%未満上昇しました。食品とエネルギーを除くと、PCE価格指数は0.2%上昇しました。詳細な月次PCE価格指数は表2.4.4Uに記載されています。
7月のPCE価格指数は、前年同月比2.5%上昇した(表7)。商品の価格は0.1%未満の下落、サービスの価格は3.7%上昇した。食品価格は1.4%上昇、エネルギー価格は1.9%上昇した。食品とエネルギーを除くと、PCE価格指数は前年比2.6%上昇した。
リアルPCE
7月の実質PCEの0.4%増加は、商品への支出が0.7%増加し、サービスへの支出が0.2%増加したことを反映している(表4)。商品の中では、増加に最も大きく寄与したのは自動車と部品であった。サービスの中では、増加に最も大きく寄与したのは医療であった。月次実質PCE支出の詳細については、表2.4.6Uを参照。
個人所得と支出の最新情報
4月から6月1日までの推定値が更新されました。5月と6月については、現行ドルベースの個人所得、および現行ドルと連鎖(2017年)ドルベースのDPIとPCEについて、前月からの修正済みおよび以前に公表された変更が以下に記載されています。
Bloombergでは次のように報じています。
米PCEコア価格指数、7月は予想下回る伸び-利下げ観測後押し
by Bloomberg
7月の米個人消費支出(PCE)は伸びが加速したが、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア価格指数は緩やかな伸びにとどまった。米金融当局が来月、利下げを開始するとの観測を後押しした。
PCEコア価格指数は3カ月間の年率で1.7%上昇と、年初来で最も低い伸びとなった。
支出は加速したが、所得の伸びははるかに鈍く、貯蓄率は低下した。このことは、今後の個人消費の持続性に疑問を投げかける可能性がある。
今回の統計は、景気に抑制的な金融政策を解除し始める時期だとの見方を後押ししている。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が23日、利下げを開始する「時が来た」と発言した理由には、労働市場に亀裂が生じたこととインフレの持続的な低下が関係している。
【米国市況】株上昇、終了直前に上げ幅拡大-ドル買い優勢で146円台
30日の米国株式市場では3主要指数がそろって上昇。大荒れで始まった8月最後の取引をプラス圏で終えた。市場は季節的に売りが出やすい9月に身構えている。
相場は引け前直前の10分間に上げを急拡大。S&P500種は最高値に近づいた。月間でも4カ月連続のプラスとなった。経済指標は米景気の底堅さを示す一方で、9月の利下げ開始観測を維持する内容となった。米金融当局が大幅利下げに踏み切る可能性が残るかどうかは、来週の雇用統計が左右しそうだ。
7月の米個人消費支出(PCE)は伸びが加速したが、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア価格指数は緩やかな伸びにとどまった。ミシガン大学が発表した8月の消費者センチメントが5カ月ぶりに改善した。
このニュースの考察
アメリカ市場はPCEの数字を良い結果として捉えたようです。
これで、9月18日のFOMCで利下げ開始が決定的になったということです。
4指数、ニューヨークダウ、NASDAQ,S&P500,Russell 2000(ラッセル)が上昇で反応しました。
ドル円の為替レートは146円台になりました。またチョット円安方向です。
VIX恐怖指数は15.00に急落しました。
米国債、2年債利回りは3.919%.
米国債、10年債利回りは3.909%
となり逆イールドがほぼ0に近づいてきました。
株式市場は楽観的なムードになりました。
私の考え方はチョット違います。
利下げ=株価上昇とはならないと思います。
BEAが発表した、PCEの1,038億ドルの増加は、サービス支出の593億ドルと商品支出の445億ドルの増加を反映している(表2)。サービス内では、増加に最も大きく貢献したのは住宅と公共料金(住宅が主導)であった。商品内では、増加に最も大きく貢献したのは自動車と部品、食品と飲料であった。
という部分に注目しています。
要は生活必需品の物の値段が上がっているだけです。
一般消費者は仕方なく買っているだけです。
利下げが開始されて将来に物の値段が下がることが予想されるのであれば、人々は買うのを遅らせるはずです。
企業はこれから価格を下げないと物が売れなくなっていきます。
デフレーションの始まりです。
デフレになるとモノが売れず不景気になります。
企業の業績は悪化し、従業員の給与が減ったり、リストラにより失業者が増えたりします。
そうなると所得が減るため、消費者は消費を控えるようになります。
また、貨幣価値が上がるため、借金をしている人は負担が重くなります。
そこで、さらに企業は抱えた在庫の処分売りを行うためモノの価格を下げるなど、悪循環が発生しやすい状態となります。
これがデフレスパイラルです。
企業業績が悪くなれば株価は下がります。
誰かが、またはある組織が意図的に経済を破壊しにいきます。
全ては誰かの利益のために
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