2024 5月24日 経済 NEWS

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【米国市況】株・国債ともに下落、利下げ観測後ずれ-157円近辺

by Bloomberg

23日の米国株式市場は続落。米購買担当者指数(PMI)統計が好調な企業活動とインフレ再加速を示す内容となったことで、米金融当局が利下げを急がないとの見方が強まった。

S&P500種は5300の水準を割り込んだ。大型ハイテク株はエヌビディアを除き軒並み安。堅調な売上高見通しを示したエヌビディア株は9%急伸し、1000ドルの大台を突破した。ダウ工業株30種は1.5%下落。航空機大手ボーイングが7%余り下げ、ダウの足を引っ張った。ボーイングのブライアン・ウェスト最高財務責任者(CFO)は、現金燃焼が4-6月(第2四半期)および通年にわたって続くとの見通しを示した。

ボーイングの現金燃焼続く、現金収支は通年流出に-中国に納入できず  

  S&Pグローバルが発表した5月の総合PMI(速報値)は3ポイント余り上昇の54.4と、2022年4月以来の高水準となった。また総合の仕入れ価格指数は昨年9月以降で2番目の高さに上昇。販売価格指数も上がった。

米総合PMIが上昇、22年4月以来の高水準-インフレ再加速 (1)

  FOMC日程に連動したオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)では、0.25ポイントの利下げが完全に織り込まれている時期が12月に後ずれした。前日は11月の利下げ開始が確実視されていた。年内に見込まれる利下げ幅は合計33bpと、前日の約39bpから縮小した。

  ストラテガス・セキュリティーズのドン・リスミラー氏は「米金融当局者は、インフレ抑制で一段の進展を確認したい意向を示している。幸いにも、米金融当局が長期にわたり高金利を維持できるほど米経済は十分に力強いようだ」と指摘。「当社では引き続き、9月の利下げ開始を予想している」と述べた。 

 22日公表された4月30日-5月1日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、政策金利をより長期に高水準で維持することが望ましいとの認識で当局者の見解が一致していた。またインフレ率を当局の目標に下げる上で金融政策が十分に景気抑制的かどうかを巡り、「多く」が疑問を抱いていたことも分かった。

FOMC議事要旨、より長期に高水準での政策金利維持が望ましい (2)

  FHNファイナンシャルのクリス・ロウ氏は議事要旨について「米金融当局が追加利上げの可能性は低いとみており、明らかに基本シナリオとは考えていないことを示した」と指摘。一方で「インフレが予想通りに鈍化しなければ、利上げの可能性を排除しないことも改めて想起させた」と述べた。

  一方、JPモルガン・チェースのトレーディングデスクでは、人工知能(AI)ブームの申し子であるエヌビディアがまたも市場予想を上回る好決算を発表したことに加え、米経済の底堅さが鮮明になっていることを受けて、S&P500種にはさらなる上値余地があるとみている。

S&P500に上値余地、エヌビディアや米経済がけん引ーJPモルガン

  米国債市場では、年限全般で利回りが大幅上昇。堅調な企業活動と雇用市場の引き締まりを示す指標により、米利下げ開始予想が年末に後ずれした。

米金融政策への感応度が高い2年債利回りは一時8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)余り上昇して4.955%と、5月2日以来の高水準を付けた。米国は27日がメモリアルデー(戦没者追悼記念日)の祝日で、連休を控えて取引量は平均を下回った。

  好調なPMI統計に加え、先週の新規失業保険申請件数(5月18日終了週)は21万5000件と、前週比8000件減った。11日終了週も同程度の減少となっており、2週間の減少幅としては昨年9月以来最大となった。

米新規失業保険申請は減少、2週間の減少幅としては昨年9月以来最大

データ発表後の利回り上昇で、インフレ調整後の実質利回りも押し上げられた。こうしたコンセッションにもかかわらず、10年物インフレ連動米国債(TIPS)入札(発行額160億ドル)では、最高落札利回りが2.184%と、入札前取引(WI)水準を約2.4bp上回った。これは需要が予想に届かなかったことを示唆している。

  ニューヨーク外国為替市場では、円が対ドルで下落。一時は157円20銭と、3週間ぶりの安値に沈んだ。堅調な米指標を受けて米国債利回りが跳ね上がり、円売り・ドル買いの流れが強まった。

  円はニューヨーク時間1日の取引で日本の通貨当局の介入と思われる動きで急騰しており、その前につけていた円安・ドル高水準に23日は近づいた。ただ、その後は下げ渋る展開となった。

この記事の考察

23日に発表されたPMI,米購買担当者指数(PMI)統計が好調な企業活動とインフレ再加速を示す内容となった.
これは22日FOMCの議事要旨の内容を重ね合わせて考えなければならない。

つまり、アメリ政府とFRBにとって都合の良い数字がでている。

現在のFFレート5.5%でもアメリカ経済は好調であるという内容である。

年内の利下げはまた、遠くになった。それどころか利上げの意見も出てきている。

CMEのFedWatchツールでは6月のFOMCで0.25%の利上げ観測が1.1%出てきた。

7月31日のFOMCでの利下げ無し観測は87%、9月でも47%である。

市場は株価は下落で反応した。

アメリカ政府は米ドルを輸出したい。基軸通貨を保っていたい。
その為には金利を魅力のあるものにしておかなければならない。

全ては誰かの利益のために

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