2024 4月8日 経済 NEWS

投資

イエレン米財務長官、金融制裁示唆し中国に警告-ロシアの戦争巡り

イエレン米財務長官は8日、中国の銀行と輸出企業に対しロシアの軍事力強化を手助けしないよう警告を発し、4日間の訪中を締めくくった。 

  同長官は北京の米国大使公邸での記者会見で、「中国などの企業はロシアの戦争に物質的な支援をしてはならず、そうすれば重大な結果に直面すると私は強調した」と明らかにし、「ロシアの国防産業基盤に軍事品やデュアルユース品を流すような重大取引を促進する銀行は、米国の制裁リスクにさらされることになる」と述べた。

  「デュアルユース」は軍民両用で利用可能な製品やテクノロジーを意味する。イエレン長官の発言は事前に用意されたテキストに基づいている。

ロシアによる2022年2月のウクライナ侵攻開始後、米国とその同盟国はロシアに対し制裁を発動。そうした制裁の網をかいくぐろうとする世界中の企業への取り締まりにも取り組んでいる。中国はこれまでも警告を受けてきたが、イエレン長官が今回発したメッセージは、制裁を直接ちらつかせるという点で異例。

過剰投資

  ロシアのラブロフ外相はウクライナの問題などを話し合うために8日に北京入りした。ロシアがウクライナで始めた戦争について、中国は中立の立場だとしているが、戦争開始後にロシアとの取引は急増している。

米国が金融機関に科し得る究極の制裁は、米財務省によるドルへのアクセス遮断だ。仮にそうした制裁が行われれば、国際業務を手がける銀行は存続が脅かされる。

中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝総裁とも会談したイエレン長官は8日、「中国の持続的なマクロ経済の不均衡、すなわち家計消費の低迷と企業の過剰投資が、特定の産業部門に対する政府の大規模な支援によって悪化し、米国をはじめとする国々の労働者や企業に重大なリスクをもたらすことを特に懸念している」と語った。

  米財務省当局者によれば、イエレン長官は中国に対し、内需を刺激するためにもっと努力するよう特に求め、 これに対し中国側はすでにその方向で措置を講じたと伝えたという。

  米中双方はまた、「国内・世界経済のバランスの取れた成長」に特化する新たな協議を始めることで合意した。実質的に中国の供給面での過剰投資に対処するとみられる。同協議はワシントンで開かれる2つの米中作業部会の間の会合で来週開始されるとイエレン長官は発表した。

この記事の考察

イエレン米財務長官が中国に対して異例の警告を行った事は称賛に値する。

これはアメリカ政府の意思を中国側に伝えたことになる。

アメリカ政府がドルへのアクセス遮断をちらつかせるだけで中国経済は混乱する。
仮にそうした制裁が行われれば、国際業務を手がける銀行は存続が脅かされる。

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そして、このニュースにつながる。
中国政府は今まで稼いだ外貨で金を大量に買っている。
銀も買っている。

これは台湾侵攻、南シナ海のフィリピン沖での衝突に備えていることが明白である。

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