【米国市況】S&P500種は5100突破後に騰勢失う、ドルは150円台半ば
by Bloomberg
23日の米国株式相場は方向感が定まらず、前日比ほぼ変わらず。人工知能(AI)への熱狂に支えられたハイテク株の上昇は勢いを失った。
各株価指数がそろって過去最高値を更新した前日の熱気を引き継ぎ、この日のS&P500種株価指数は歴史的な水準となる5100台に乗せる場面もあった。大型ハイテク株7強で構成するいわゆる「マグニフィセント・セブン」は軟調だったが、エヌビディアは小幅に上昇し、時価総額は2兆ドル(約301兆円)付近で推移した。
エヌビディア株価が22日に急騰したことで、空売り筋には約30億ドル(約4500億円)の含み損が生じた。S3パートナーズが分析したもので、空売り筋にとって「AI生成の悪夢」になったと指摘している。S3によると、エヌビディアの空売り残高は183億ドル相当で、米国市場で3番目に多い銘柄となっている。
ベゾス氏やエヌビディア、ヒト型ロボット開発フィギュアAIに出資
アマゾン・ドット・コムの創業者ジェフ・ベゾス氏や半導体メーカーのエヌビディアなど大手テクノロジー企業が相次いで、ヒト型ロボットを開発するスタートアップの米フィギュアAIに出資する。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。人工知能(AI)の新たな用途を見いだそうとする動きの一環だ。
マイクロソフトとオープンAIも支援するフィギュアAIは、資金調達ラウンドで約6億7500万ドル(約1000億円)を調達する。非公開情報だとして関係者らは匿名を条件に話した。資金調達前の企業価値は約20億ドルと評価されているという。ベゾス氏は自身の企業エクスプロア・インベストメンツを通じて、1億ドルを出資。マイクロソフトは9500万ドル、エヌビディアとアマゾン関連のファンドはそれぞれ5000万ドルを提供する。
最先端のテクノロジーを実世界のタスクに応用させることで、ロボットはAI業界にとって重要な新境地として浮上している。
フィギュアAIは見た目も動きも人間そっくりのAI搭載ロボットの開発に取り組んでいる。同社は「フィギュア01」と名付けたこのロボットが人に代わって危険な作業を行い、労働力不足解消に寄与すると期待している。
人型ロボットのスタートアップにマイクロソフトとオープンAI出資か
この他、インテルのベンチャーキャピタル部門は2500万ドル、LGイノテックは850万ドル、サムスンの投資グループは500万ドルをそれぞれ出資する。
MMFに流入した150兆円、クレジット市場に今年押し寄せる可能性
昨年、短期金利が上昇する中でマネー・マーケット・ファンド(MMF)には1兆ドル(約150兆4500億円)を超える資金が流入したが、こうした資金が次にどこに向かうのかを金融機関は探ろうとしている。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)は現在の流入ペースに基づくと、2024年には高格付け社債に過去最高となる5000億ドルが流入するとみている。バークレイズのストラテジストらは、向こう1年でMMFからリスク資産に4000億-6000億ドルの資金が移ると予想。投資家はこの資金シフトで株式よりクレジットを選好する公算が大きいと指摘した。
各国・地域の中央銀行が積極的な利下げを今年実施するとの見方を背景に、投資家はこの4カ月間の多くの時期でデュレーションの恩恵を享受してきた。
ブルームバーグのデータによれば、昨年10月末以降、社債指数の長期債は短期債の4倍ほど値上がりした。米国が利上げを開始した2022年には年限長めの債券価格が低迷していたことからすると、流れは反転した。
DWSグループのポートフォリオマネジャー、カルステン・ローゼンキルデ氏は「多くの顧客は依然として債券をショートにし、機関投資家はデュレーションをアンダーウエートしている」と指摘。MMFにはなお数兆ユーロもの資金が入っているとの話もあると述べた。これは、そうした資金の一部がクレジット市場に流れ込む余地があることを意味する。
この記事の考察
これら3つの記事はアメリカの経済はAIバブルによって更に成長することを言っている。
2023年5月頃から始まった大型ハイテク株7強で構成するいわゆる「マグニフィセント・セブン」は
ここにきてチョット差がついてきた。
特にTSLAはEVと中国の経済の失速により株価は低迷してきている。
それに変わろうとしているのがLLYである。
やせ薬で快走イーライ・リリー、「1兆ドル・クラブ」仲間入りなるか
米製薬大手イーライ・リリーの時価総額は、大型ハイテク7銘柄「マグニフィセント・セブン」以外で初めて1兆ドル(約150兆円)の大台に乗せるか。破竹の勢いで株価が値上がりしているイーライ・リリーについて、モルガン・スタンレーがこう問いかけている。
ブルームバーグの分析によると、モルガン・スタンレーのアナリストは16日、イーライ・リリーの目標株価をウォール街で最も高い水準に引き上げた。この目標株価に基づくと、時価総額は約9000億ドルに切り上がる。
モルガン・スタンレーのテレンス・フリン氏らはリポートで「リリーはバイオファーマ銘柄として初めて1兆ドルの大台乗せを実現できるか」と問いかけた上で、「さらなる上値余地があると当社では引き続きみている」と述べた。
イーライ・リリーの株価は16日の取引で一時5%近く急伸。年初来では35%値上がりしている。株価を押し上げているのは、糖尿病薬「マンジャロ」と肥満症薬「ゼップバウンド」の需要拡大に対する期待だ。その結果、同社の時価総額は7300億ドル近くに達し、S&P500種株価指数の構成企業の中でトップ10に入る。
イーライ・リリーの時価総額は先月、期待外れの決算と成長懸念を受けて売りが膨らんだテスラを抜いた。テスラは2021年に時価総額が1兆ドルを突破したが、その後は「1兆ドル・クラブ」から脱落。同クラブを現在構成するのはマイクロソフト、アップル、エヌビディア、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズだ。ハイテク銘柄以外でイーライ・リリーの時価総額を上回るのはバークシャー・ハサウェイだけとなっている。
投資家はEVから「やせ薬」に心移り-時価総額でリリーがテスラ抜く
2024年に入ってアメリカと日本の株価が史上最高値を連日突破しているのが、まだリスクオンではないといっている。
昨年、アメリカのFFレートが5.50%に達したことにより1兆ドルの現金がMMFに流入している。
FFレートが下がった場合に備えて、この資金が次の投資先を捜している。
それが適格社債だということだ。
バンク・オブ・アメリカやバークレイズのストラテジストらは、向こう1年でMMFからリスク資産に4000億-6000億ドルの資金が移ると予想している。
投資家はこの資金シフトで株式よりクレジットを選好する公算が大きいと予想している。
クレジットは債権のことである。
ここまで上がってしまった株式より5%前後の金利が付くクレジットのほうが手堅いということだ。
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