【米国市況】S&P500は一服商状、CPI控え-ドル149円台前半
by Bloomberg
12日の米株式市場で、S&P500種株価指数はほぼ横ばいで終了。米利下げの時期や規模を左右する重要なインフレ指標の発表を控え、様子見ムードが強まった。
13日に発表される1月の米消費者物価指数(CPI)統計は、さらなるインフレ鈍化を示すと予想されているが、高値警戒感から積極的な売買は限られた。米株は5週連続の上昇で買われ過ぎの水準を超えており、少なくとも値固めが必要との声も聞かれた。
オッペンハイマー・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、ジョン・ストルツファス氏は「『木は天まで伸びず』という古くからの格言に留意し、当面はパーティー用の帽子は箱の中にしまっておくことが重要だと考えている」と指摘。「当社は株式に対して引き続き前向きであり、債券については賢明な分散投資の観点から株式の補完的な存在であると考えている。昨年10月下旬に安値をつけた頃から台頭してきた株高の裾野の広がりに関するさらなる兆候に注目したい」と述べた。
S&P500種は5050に近づいた後に失速。ナスダック100株価指数はマイクロソフト、アップル、テスラの値下がりが主導する格好でアンダーパフォームした。一方でソフトバンクグループ傘下の英半導体設計会社アーム・ホールディングスは29%急伸した。
アーム株の勢い止まらず、さらに40%余り急伸-AIへの期待が追い風
LPLファイナンシャルのジェフリー・ブッフビンダー氏は、S&P500種が5000の大台に乗せたことについて「ファンダメンタルズに支えられている。ソフトランディング(軟着陸)の可能性が高まっているほか、決算シーズンも出だしこそつまづいたものの、市場予想を大きく上回っている」と指摘。「企業利益の20倍以上の水準で取引される市場は割高に思えるが、米経済が景気後退を回避し、今年の利益が2桁の伸びとなれば妥当な水準であり、それは問題外ではない」と述べた。
データトレック・リサーチの共同創業者、ニコラス・コラス氏によると、S&P500種の予想株価収益率(PER)が約20倍に達するのは、過去25年でドット・コム・バブル時と新型コロナウイルス禍後の強気相場の2回に限られる。
「バリュエーションがこの水準に達するのは、投資家が金融・財政政策、米国・世界の銀行システム、力強い企業利益という3つの要素に高い信頼を寄せている時だ」とコラス氏は指摘。「投資家は2022年の弱気相場でさえ、将来は極めて予測しやすいと感じていた。こうした考えを変えるには、おそらく外因的なショックが必要だ」と続けた。
ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によれば、1月CPIでは総合指数が前年比2.9%上昇と、前月(3.4%上昇)からの伸び鈍化が見込まれている。実際に3%を下回れば、2021年3月以来となる。
ニューヨーク連銀の調査によると、米消費者の中期的なインフレ期待が1月に低下し、少なくとも2013年以来の低水準となった。ボウマン米連邦準備制度理事会(FRB)理事は、インフレ圧力を抑制し続ける上で米政策金利は適切な水準にあるとし、近い将来に利下げを実施する必要はないとの考えをあらためて表明。米リッチモンド連銀のバーキン総裁はインフレ目標に近づいているが、まだ達してはいないとの考えを示した。
この記事の考察
この記事の重要な部分はS&P500種の予想株価収益率(PER)が約20倍に達するのは、過去25年でドット・コム・バブル時と新型コロナウイルス禍後の強気相場の2回に限られる。である。
上のグラフを見て欲しい。25年間のPER平均倍率が16.4に対して現在は20.3である。明らかに割高である。
今回もバブルの様相を呈してきた。株価は波のようなものである。中央値に対して上か下で動くことが多い。べた凪はほとんどない。
これは投資家の心理の現れでもある。みんなが買っているから乗り遅れしたくないという心理で買いすぎてしまう。気が付いたら要らなかったということになる。
ここから先は冷静に判断しないと高値掴みの痛い目にあうことになる可能性が高くなってきた。
目次のS&P500は一服商状というところの商状という部分、Bloombergの記事をそのまま引用しました。意図的にやっているのか単純に間違っているのかは不明です。
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