イエレン氏、住宅ローン市場でノンバンク注視－破綻の恐れを警告
by Bloomberg
イエレン米財務長官はノンバンクの住宅ローン貸出業者について、そのリスクを規制当局が監視しているとし、そうした業者の一部は市場にひずみが生じた場合に破綻する恐れがあると警鐘を鳴らした。
イエレン氏は８日、上院銀行委員会の公聴会で「銀行と異なり、ノンバンクの住宅ローン会社は預金へのアクセスがないため、金融安定監視評議会（ＦＳＯＣ）は細心の注意を払っている」と述べた。
ノンバンクは住宅ローン市場で大きな存在となっているが、資金繰りは短期の資金調達手段に依存している。また、米連邦準備制度の連銀窓口貸出制度も、ノンバンクはアクセスを認められていない。
イエレン氏は民主党コルテズマスト議員の質問に対し、「ノンバンクは預金よりも安定性で劣る短期の調達に依存しており、ストレスがかかった時には信用枠が引き下げられることもある」と指摘。「ストレスの多い市場環境では、いずれかが破綻することが懸念される」と語った。
規制当局は金融分野でのノンバンクの存在感が大幅に増しているにもかかわらず、監視が追いついていないことに警告を発している。ノンバンクが市場シェアを拡大する一方で、伝統的な金融機関との関係が複雑化しているため、予期せぬリスクが潜んでいる可能性があると指摘している。
ＦＳＯＣは昨年11月、銀行以外の金融機関を連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）の厳格な監督下に置く道筋を提示。ノンバンクの住宅ローン貸出業者やヘッジファンド、投資会社にとって規制面での大きな脅威となっている。
こうした青写真の下、特定の住宅ローン貸出会社はシステム上重要な金融機関として指定され規制上の義務が増える恐れがあるが、ＦＳＯＣはまだこのプロセスを開始したとは発表していない。
事情に詳しい関係者によると、ＦＳＯＣのノンバンク・モーゲージ・サービシング作業部会は、早ければ３月に今後の進め方に関するスタッフの提言をまとめた報告書を発表する。報告書が公表されるまでは、ＦＳＯＣはプロセスを前進させないという。
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この記事の考察
アメリカの金利上昇による影響がここにも焦点を当てられた。
そもそもノンバンクを利用して住宅ローンをくむ人々はサブプライムの人達が主流である。
そして、真っ先に支払い不能に陥るのもサブプライムの人々である。この人達はそもそもお金がないにもかかわらずローンをくむ。いや、くまされる。
そして、高い金利を絞り取られて最後には家まで取られる。いわば貸しはがしである。
そうやってノンバンクは成長してきた。
イエレン米財務長官がここにきてノンバンクの質問をされても、本当は「そんなことまでかまってられるか」と言いたいところだ。
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