2024 1月16日 経済NEWS

投資

米クレジットカード延滞率、10年ぶり高水準-生計費上昇が家計圧迫

by Bloomberg

クレジットカード延滞率が新型コロナウイルス禍前の水準を上回り、最低返済額しか支払っていない借り手の割合は2019年以来初めて10%台に達したことが、フィラデルフィア連銀の報告書で明らかになった。

  同連銀によると、昨年9月末時点でクレジットカード残高の約3.2%相当が少なくとも30日延滞だった。前四半期からは0.4ポイント余り上昇し、約10年ぶりの高水準となった。60日と90日の延滞が残高に占める比率も大きく上昇した。

フィラデルフィア連銀は「消費者の脆弱(ぜいじゃく)性が強まる」兆しを受け、銀行は与信枠の引き上げを減らし、引き下げを増やしていると指摘。データは資産1000億ドル(約14兆5000億円)以上の大手銀行のローンが対象。

コロナ禍後の生計費急増に所得増加が必ずしも追いついておらず、米家計が圧迫されていることが示された。フィラデルフィア連銀によると、今やクレジットカードの借り手の約1割で口座残高が5000ドルを超えている。

  一方、銀行は借入限度額の引き下げを進めているため、消費者は既存の与信枠をより活用する傾向があるという。カード利用者の約10人に1人は残高が限度額の95%に達している。支払いが毎月の最低返済額にとどまる人も同様の割合で、19年以来の高水準にある。

この記事の考察

リセッションRecessionは確実に近づいている。アメリカの消費者、特に消費弱者はもう貯金がない。

コロナショックによってばら撒かれた給付金を使い果たし、カードローンに頼ってきた。しかし、そnカードローンの延滞率が急上昇している。

今はまだ、延滞だが次は債務不履行つまり、デフォルトとなる。家、商業施設、車、が一番先にくる債務不履行である。

問題はこのデフォルトが何かのデリバティブ商品に組み込まれている可能性があることだ。銀行が破綻すればまた金融危機がくる。

今回はリーマンショックの比ではない。

GREA RESET

Trumponomics 2.0: What to Expect If Trump Wins the 2024 Election

そして、ここで前大統領トランプの再来となるのだろうか?

これはインフレ等で米経済、一般庶民の生活が苦しくなればありえるシナリオだ。

トランプ氏は政策として、給付金、減税を打ち出してくるのは間違いない。Trumponomics 2.0

トランプ政権再来が世界に与えるリスク、ダボス会議で出席者が警戒

スイスのダボスで15日から開催される世界経済フォーラム(WEF)年次総会にはトランプ前米大統領は出席しない。しかし、世界各国・地域から各界のリーダーが集まる「ダボス会議」では、同氏の米大統領返り咲きの可能性を誰もが口にしている。

  ダボスから遠く離れた米アイオワ州では15日に共和党の党員集会が予定されており、これを機に全米各州で24年大統領選の予備選・党員集会が始まる。支持率で他候補を圧倒的にリードするトランプ氏は、初戦のアイオワ州で指名獲得に向けた立場をさらに強固にするとみられる。

ダボス会議に出席した米大統領は2020年のトランプ氏が最後。同氏は今なお、企業幹部や政策立案者ら同会議出席者の間で注目の話題であり続けている。

  ブラックロックのヒルデブラント副会長はブルームバーグTVのインタビューで、トランプ氏の大統領返り咲きは「欧州の視点、ある種のグローバリズム、大西洋主義者の視点から見れば、もちろん大きな懸念事項だ」と語った。

  欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁も先週、トランプ氏が再選されれば欧州にとって明らかな「脅威」になると発言していた。

新トランプノミクス、米大統領に返り咲いた場合に予想される政策一覧

トランプ前米大統領にとって、経済はバイデン大統領の問題だ。世論調査によると、有権者は経済問題に関して、民主党の現職バイデン氏よりも共和党のトランプ氏を圧倒的に信頼している。12月に行われたブルームバーグ・ニュース/モーニング・コンサルトの調査では、激戦区7州の有権者が、住宅、金利、インフレ、予算均衡など、懐事情に関する幅広い問題に取り組むトランプ氏の能力に、より大きな信頼を寄せていた。

トランプ氏の非公式アドバイザーであり、保守系シンクタンク、ヘリテージ財団の客員研究員でもあるスティーブン・ムーア氏は、2024年大統領選でのトランプ陣営の主要な攻撃材料について、インフレと中間層の状態だと指摘。「『4年前より裕福か』ということに尽きる。それが選挙戦の主要テーマのひとつになりそうだ」と話した。

  経済問題に関するトランプ氏の相談役には、クドロー元国家経済会議(NEC)委員長やハセット元大統領経済諮問委員会(CEA)委員長がいる。

  トランプ氏のアジェンダには、政権1期目との継続性を示す要素もあれば、貿易などの分野で衝撃と畏怖を示す要素もある。以下は、トランプ氏が大統領に返り咲いた場合に予想される政策。

貿易と投資

トランプ氏は「米国第一主義」をさらに強化する方針を明らかにしている。米国の産業を10%の関税で囲い込むというアイデアを持ち出しているが、これはサプライチェーンに新たな混乱の波をもたらすだろう。1期目に用いた手法のように、このような動きはカナダ、メキシコ、さらには日本をも含む同盟国に圧力をかけ、譲歩を求める交渉のテーブルに着かせるだろう。

中国

  関税だけでなく、トランプ氏は中国の最恵国待遇の撤回を含む措置で二大経済大国のデカップリング(切り離し)を推し進めるだろう。そうなった場合、中国からの輸入品に対して関税を引き上げ、他の貿易障壁を設ける可能性がある。中国への投資や資本流入に対する追加的な制限もあり得る。トランプ氏のタカ派的な通商政策を議会が支持する兆しもある。超党派の議員グループは昨年12月、中国からの物品に対する関税を引き上げ、中国への投資をさらに制限するよう提言した。

税金

  トランプ氏のチームは、1期目に導入し2025年に失効する所得税減税の恒久化を計画している。この減税は、主に富裕層や中小企業経営者、不動産業界関係者に恩恵がある。ムーア氏によれば、トランプ氏は減税の延長や強化の財源として、追加関税からの収入を充てる可能性がある。トランプ大統領の任期中、政権と議会の交渉により法人税率は35%から21%に引き下げられた。トランプ氏の計画に詳しい関係者によると、労働者層や中間層の支持を得るためのキャンペーンを展開しており、1期目就任当初の目標であった15%へのさらなる税率引き下げは行わないとみられる。

移民問題

  トランプ氏が政権に返り咲いた場合、移民を制限する大規模な大統領令が出される可能性が高い。米国で生まれた非正規移民の子どもに対する自動的な市民権付与を廃止する命令もあり得るが、その場合は法的な問題に直面する可能性が高い。トランプ氏は11月の集会で、「彼らは米国の納税者の汗と貯蓄を食い物にしようとしている。そんなことはさせない。直ちにすべてを終わらせる」と発言している。

財政政策

  トランプ氏は財政緊縮では知られていない。2017年の減税は財政赤字を爆発的に拡大させた。長期的な財政赤字拡大の主因の一角である社会保障制度とメディケア(高齢者・障害者向け医療保険制度)にも手をつけようとしなかった。選挙戦でトランプ氏は外国支援や気候変動問題関連の補助金、移民などに対する過剰な政府支出を抑制することを公約している。有権者へのメッセージの一部は、孤立主義的な姿勢によって財政負担の大きい国外紛争への関与から米国を解放し、税金を節約するというものだ。

規制緩和

  トランプ氏は連邦取引委員会(FTC)や連邦通信委員会(FCC)などの規制機関を大統領権限下に置くことを提案。新たな規制が1つ提案されるごとに既存の規制を2つ削減すると宣言している。連邦政府職員は連邦権力の限界に焦点を当てた新しい公務員試験を受ける必要も出てくるだろう。

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