米利下げ観測が後退、11月より前の完全織り込み消える-強い指標で
by Bloomberg
米小売売上高が予想を上回る伸びとなったことで、年内の米利下げ観測がさらに後退した。
スワップ市場ではデータの発表後、11月より前の利下げ開始を完全に織り込む動きが消えた。年初の時点では3月からの開始が完全に織り込まれていた。ここにきて利下げ観測の後ずれが鮮明となっている。
ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、トレイシー・チェン氏は「3月の小売売上高のようなデータが続けば、米金融当局は利下げする立場にないかもしれない」と述べた。
PGIMフィクスト・インカムの米国担当チーフエコノミスト、トム・ポーセリ氏は、米選挙を下期に控える中で、米金融当局にとっては「日程が不利に作用している」と話す。
同氏はブルームバーグテレビジョンで「米金融当局が7月に動かず、9月か11月も見送れば12月になる」と指摘。「今年の米利下げはせいぜい1回か、おそらく2回だろう」と述べた。
円は約34年ぶり154円台、米金利上昇やリスク回避でドル高-介入警戒
16日朝の東京外国為替市場の円相場は1ドル=154円台前半と約34年ぶり安値圏で推移。米国で市場予想を上回る小売売上高を受けて金利が上昇、ドル高が進み、一時154円45銭と1990年6月以来の安値を更新した。その後は中東情勢への警戒から円が買われる場面も見られたが、ドル高が重しとなった。心理的節目の155円を前に介入警戒感が高まっており、中東リスクと併せて神経質な相場展開が続きそうだ。
国市場では3月の米小売売上高が市場予想を上回る伸びとなったことを受けて、10年国債利回りが一時昨年11月以来の4.66%まで上昇。米株式は米金利上昇や中東リスクが警戒される中、恐怖指数として知られるボラティリティー指数(VIX)の上昇を伴って下落した。為替市場ではドルとスイスフランが逃避需要を集めた一方、円は主要通貨に対してほぼ全面安となった。
東京市場でも円は対ドルで約34年ぶり安値圏で軟調な動きとなりそうだ。米景気の底堅さが経済指標で示され、米金利上昇によるドル高が続きやすい。加えて、中東リスクもドルの押し上げ要因となっており、円の重しになる。一方、155円の心理的な節目が迫っており、介入への警戒感が一段と強まりそうだ。テクニカル的には90年6月25日に付けた155円87銭を下回ると160円までサポートが見当たらないため、一段の円安進行が警戒される。
ティー・ロウ・プライスのグローバル債券ポートフォリオマネジャー、クエンティン・フィッツシモンズ氏は、日本銀行が大幅な利上げに消極的なため、円相場は引き続き下落し、さらに10%下げて1980年代以来の水準に沈む可能性があると指摘している。
円はさらに10%下落も、日銀が大幅利上げに消極的-ティー・ロウ
この記事の考察
市場はリスオフモードになってきた。
アメリカの小売売上高が予想を上回る伸びとなったことで、年内の米利下げ観測がさらに後退した。
CMEのFedWatchツールでは7月31日までFFレートの金利引き下げがないとする予想に変わってきた。
これに中東戦争による有事のドル買いが重なって$円の為替レートが154円付近まで円安が加速した。
ドルインデックスは106に高騰している。
株式市場のマネーは債権市場と現金MMFに流れ米国の利回りは上昇している。
これは私がずうーっと前から言ってきた。アメリカ政府は米国債を買って貰いたい。
そのためには金利は高い方が魅力がある。
全ては誰かの利益のために NEW GREAT RESET
只今、無収入で記事を書いています。サポートしていただける方は↓下のボタンからお願い致します。
コメント